アイオライトは色が変わる?スミレ色が美しい宝石アイオライトについて
こんにちは。
今回ご紹介する宝石は、アイオライトです。
アイオライト(Iolite)
和名 菫青石(きんせいせき)
鉱物名 コーディエライト
硬度 7-7.5
靭性 -
劈開 明瞭
色 青紫
産地 インド、スリランカ、マダガスカルなど
アイオライトの色
アイオライトは美しいスミレ色が特徴の宝石です。名前の由来はギリシャ語で、紫を意味する言葉からきています。和名にも菫(すみれ)の字が入っていますね。石によく似合う素敵な名前です。
アイオライトは河床からよく採れて、色味がサファイアに似ていたことから、ウォーターサファイアと呼ばれることもありました。でもサファイアよりアイオライトの方が、ちょっと紫色が強いように感じます。まさしくスミレ色という感じで、とても美しい宝石です。
アイオライトの特徴
アイオライトの大きな特徴に、多色性というものがあります。多色性とは一つの宝石の中で見る方向の違いにより、色が変わって見える性質のことです。ある方向からは青色、違う方向からは無色に見えるといった具合です。アイオライトはこの多色性が著しいことで有名です。
ある方向から見ると見惚れるようなスミレ色なのに、横から(90度くらい方向を変えて)見ると、あれ?色が消えちゃった、なんてことが起こる宝石なんですね。その為、アイオライトのように多色性が強い宝石の場合は、発色の良い方向が正面になるようにカットが施されます。既にジュエリーに加工されているものだと、スミレ色ではない方向が金属で遮られて見えないようにされていたりします。
隠してしまうのはちょっと勿体ない気もしますが、宝石としてはやはり美しさが重要ですから、ジュエリーはアイオライトが最も美しく映えるように作られているんですね。多色性を楽しみたい時には、原石やルースの状態がおすすめです。
アイオライトの魅力
アイオライトは比較的大きいサイズの産出があります。透明度の高い良質なものも多い為、大きめサイズの美しい個体が、他の宝石よりもお手頃に入手できます。
青色の宝石と言うとサファイアやタンザナイトなどが目立ちますが、アイオライトの魅力は何といっても、人工処理がされていない天然の美しさです。サファイアやタンザナイト、あるいはブルーアパタイトなどは、流通する殆どが加熱処理されたものです。しかしアイオライトは青系の宝石には珍しく、そういった人工処理が行われていません。天然のままで、あの美しいスミレ色をしています。
宝石を知っていくにつれて気になってくる人工処理ですが、アイオライトは貴重な未処理の宝石なんですね。
アイオライトの意味(石言葉)
アイオライトの意味(石言葉)を、厳選して三つご紹介します。
・真実
・一途
・実現
終わりに
色の変化も楽しく、天然で美しいアイオライト。
少しでも興味を持って頂けたら嬉しく思います。