ちょこっと発見、宝石の話

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ダイヤより強い?青い宝石サファイアが丈夫な理由とは

初めまして。宝石が大好き、紫宮(しのみや)と申します。

このブログは、色々な宝石をご紹介していくブログです。
宝石について何かちょこっとでも発見していって頂けたら嬉しいです。

 

初回は、私の大好きなサファイアについてご紹介します。

 

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サファイア(Sapphire)
和名 青玉(せいぎょく)
鉱物名 コランダム
硬度 9
靭性 8
劈開 なし
色 青、ピンク、黄色など
産地 スリランカマダガスカルミャンマーなど

 

 

サファイアは強い

上記のデータに硬度・靭性・劈開という項目があります。これらの項目から見るサファイアのイチオシは、丈夫さです。

 

宝石のデータ項目についてはこちらの記事をどうぞ

よくある宝石のデータ項目の解説 - ちょこっと発見、宝石の話

 

ダイヤモンドが世界一硬い宝石だという話は、誰しも一度は聞いたことがあるのではないかと思います。その理由はダイヤモンドの硬度が最高値の10である為で、しかも硬度が10あるのはダイヤモンドしかないからなんですね。この硬度による指標により、ダイヤモンドは世界一硬い宝石と言われています。硬度においてダイヤモンドは、紛れもなく頂点の宝石です。

 

ではサファイアはどうでしょう。硬度は9となっています。ダイヤには及びませんが、その一つ下の値です。なかなか強いですね。しかし更に知って頂きたいのは、この硬度9も、コランダムという鉱物の他にはないということです。コランダムに傷をつけられるのは、ダイヤモンドだけなんですね。硬度は上から、ダイヤ→コランダム→硬度8の宝石達になります。流石の世界四大宝石サファイア、ダイヤ以外の追随を許しません。

 

そして靭性です。この靭性の値、なんとダイヤモンドは7.5なのです。サファイアは上記の通り、靭性8となっています。つまり、サファイアはダイヤモンドより衝撃に強いんですね。サファイア大勝利の瞬間です。

 

次に劈開です。ダイヤモンドにはこの劈開があります。ダイヤは劈開があって割れやすい=衝撃に弱いということになり、前述の靭性の値が低くなってしまっているのです。ダイヤモンドが世界一硬いのに割れやすい理由は、劈開が「完全」である為なんですね。
ですがそんな劈開もサファイアにはありません。サファイアはとても強く、丈夫で逞しい宝石なのです。

 

幻のコーンフラワーブルー

サファイアと言えば青い宝石です。宝石に興味がなくても、誰もが知っている超有名どころですね。でも実は、青色以外にも様々な色があるのです。ピンクや紫、黄色にオレンジ、無色透明から真っ黒までよりどりみどりなんですよ。


その中でもパパラチアサファイアと呼ばれる、ピンクとオレンジの中間くらいの色をしたサファイアが、とても希少で美しいと言われています。パパラチアとは蓮の花という意味です。蓮の花はピンク色のイメージがありますが、サファイアの場合はピンクというより、オレンジや赤味が強いカラーがパパラチアと呼ばれています。ほんのりピンクっぽさもある、という感じですね。

 

スタンダードな青のサファイアにおいては、コーンフラワーブルー(矢車草の青)が特徴のカシミールサファイアが最高級とされています。

 

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カシミールはインドの地方の名前で、美しいコーンフラワーブルーのサファイアの採掘地でした。一般的なサファイアは濃い青色をしており、なかには濃すぎて黒っぽく見えるようなものもあります。しかしカシミールサファイアは鮮やかで明るく、紫がかった感じの青です。よく見かける濃青のサファイアと比べると色が薄めに感じられますが、落ち着いた品のある美しい色です。

 

因みにこのカシミール地方は、衣料品などでよく目にするカシミヤの名前の由来でもあります。カシミヤヤギの産毛を使用した毛織物がカシミヤ織物です。こちらも高級なものですね。

 

カシミール地方では今はもう採掘されていない為、カシミールサファイアは幻の宝石と呼ばれるほど、希少なものとなっています。

 

日本で採れるサファイア

とは言えレアカラーをひとまず置いておけば、サファイアはそこら中で採掘されてきた宝石です。著名な産地はスリランカマダガスカルミャンマー等ですが、なんと日本でも採れています。国産の有名どころは奈良県岐阜県などです。

 

ただ、日本産のものは「宝石」というよりも「鉱物」で、良質なサファイア(透明度が高い宝石質のもの)が採れることは滅多に無いようです。同じサファイアでも、産地によって色味や質が異なるのですね。

でも日本でサファイアが採れるなんて、浪漫を感じます。

 

サファイアの意味(石言葉)

サファイアの意味(石言葉)を、厳選して三つご紹介します。

 

・冷静
・成功
・魔除け

 

 

終わりに

丈夫で産出も各地であったことから、サファイアは沢山のジュエリーが作られ愛されてきました。


青い宝物、サファイア
少しでも興味を持って頂けたら嬉しく思います。