ガーネットはグループ名 魅力的なガーネット達をご紹介
こんにちは。
今回ご紹介する宝石は、ガーネットです。
ガーネット（Garnet）
和名 柘榴石（ざくろいし）
鉱物名 ガーネット
硬度 7-7.5
靭性 6
劈開 なし
色 赤、緑、オレンジなど
産地 マダガスカル、ロシア、モザンビークなど
ガーネットは色がいっぱい
ガーネットは赤い宝石というイメージが強いと思うのですが、ガーネットは沢山の色を持っています。定番の赤や、オレンジ、緑、紫や青など。存在しない色はないと思うほど、カラーバリエーションが豊富です。
しかしながら、柘榴石の名の由来は赤い色から来ている為、やはりガーネットと言えば赤ですね。
ガーネットはグループの名前
実はガーネットというのは、ガーネットグループと呼ばれる鉱物のグループ名です。ある一つの鉱物だけを指す名前ではなく、ガーネットと呼ばれる鉱物は沢山あるんですね。ガーネットグループの中で○○ガーネット、△△ガーネットと鉱物が分かれているのです。鉱物の分類は、石に含まれる成分によります。
ガーネットグループに属する鉱物の種類は沢山ありますが、宝石でよく見かけるのは以下の6種類です。
パイロープガーネット 苦ばん柘榴石（くばんざくろいし）
アルマンディンガーネット 鉄ばん柘榴石（てつばんざくろいし）
スペサルティンガーネット 満ばん柘榴石（まんばんざくろいし）
グロッシュラーガーネット 灰ばん柘榴石（かいばんざくろいし）
アンドラダイトガーネット 灰鉄柘榴石（かいてつざくろいし）
ウバロバイトガーネット 灰クロム柘榴石（かいくろむざくろいし）
大体上の三つが赤色系で、下の三つが緑色系の色をしたものが多いです。でも「この色なら必ず○○ガーネット」という訳ではなく、ガーネットの種類は石に含まれる成分による為、見た目の色だけでは判別できません。
レアなガーネット
データの産地には少ししか記載していませんが、ガーネットは世界中で採れます。良質なものも多い為、美しいものが入手しやすい宝石です。
レアなガーネットも沢山あります。その一つがレインボーガーネットで、なんと日本産があります。レインボーガーネットとはイリデッセンス効果のあるガーネットを指し、イリデッセンス効果とは光を当てると虹色に輝く現象のことです。石の面が虹色になる感じです。著名産地は奈良県天川村行者還岳です。
カラーチェンジガーネットなんてのもあります。蛍光灯の下では青色系、白熱灯の下では赤色系に変わります。この変色効果が劇的なほどレアで人気があります。因みに青いガーネットは、このカラーチェンジガーネットしかありません。
変色効果がある宝石で最も有名なのはアレキサンドライトです。カラーチェンジガーネットはアレキサンドライトの変色効果にそっくりな為、アレキサンドライトの代用品として扱われていたこともあるようです。アレキサンドライトはとても希少で人気があるので、カラーチェンジガーネットはアレキタイプと呼ばれたりもします。
しかしそんなことも今は昔、現在のカラーチェンジガーネットはアレキサンドライトと同様、またはそれ以上に人気があります。青色系の時の色が純粋なブルーであるものが産出する、マダガスカルのベキリー産が注目を集めていますね。蛍光灯下での青色系は緑や緑がかった青が多い為、混じり気のないブルーを現すものは希少です。
他の産地でも青色のものは産出しますが、ベキリー産が特に美しいと言われています。
馬の尻尾が見えるガーネット
ガーネットの最高峰は、デマントイドガーネットと呼ばれる、眩い緑色の美しいアンドラダイトです。デマントイドガーネットはアンドラダイトに属するガーネットで、緑の発色の原因としてクロムが含まれています。クロムの含有量が多いほど、緑色が濃くなっていくようです。
デマントイドガーネットは、内包物が馬の尻尾（ホーステール）のように見えるものが産出する、ロシア産が有名です。内包物があるということは透明度が低くなるということですが、綺麗にホーステールが見えるルースは希少で高額です。この特徴的な内包物はロシア産にしか見られません。
デマントイドガーネットは通称ではなく宝石名なので、鑑別書の宝石名の欄にデマントイドガーネットと記載されます。アンドラダイトガーネットに属し、クロムを含んだ緑～黄緑のガーネットがデマントイドガーネットとなります。
※鑑別書とは、宝石の種類を調べてその結果を記したもののことです。
ガーネットの意味（石言葉）
ガーネットの意味（石言葉）を、厳選して三つご紹介します。
・生命力
・情熱
・実り
終わりに
色とりどりのガーネット。
少しでも興味を持って頂けたら嬉しく思います。
