シトリンはトパーズorアメジスト?黄色い水晶シトリンについて
こんにちは。
今回ご紹介する宝石は、シトリンです。
シトリン(Citrine)
和名 黄水晶(きすいしょう)
鉱物名 クォーツ【石英(せきえい)】
硬度 7
靭性 7.5
劈開 なし
色 黄色、オレンジ
産地 ブラジルなど
シトリンは黄色い水晶
シトリンは黄色~オレンジ色をした水晶です。トパーズと並び、11月の誕生石としても知られている宝石です。水晶には沢山の色があり、紫色のアメジストが特に有名です。黄色のシトリンも知名度が高いです。水晶と聞いて真っ先に思い浮かべる無色透明のものは、ロッククリスタル(Rock Crystal)と言います。しかし無色透明の水晶はどちらかというとロッククリスタルではなく、単に水晶と呼ばれることが多いです。
シトリンの名前は、柑橘類という意味のシトラス(citrus)から来ていると言われています。シトラスってよく耳にしますが、特定の果物のことじゃなかったんですね。柑橘類(日本語)=シトラス(英語)でした。
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シトリンとトパーズの関係
シトリンとトパーズは同じ11月の誕生石で、しかも同じイエロー※です。見た目がよく似ていることから、これらの宝石は昔から頻繁に混同されてきました。シトリンはトパーズによく間違えられた上に、トパーズの模造品として扱われていたこともあります。模造品というと、何だかトパーズの格下みたいに聞こえてしまいますね。でも、そんなことはありません。トパーズもシトリンも素敵な宝石です。
いくら見た目が似ていても、シトリンとトパーズは全く別の鉱物です。どちらかがどちらかの別名なのではありません。時々「シトリントパーズ」と書かれていることがありますが、あれは大抵「トパーズみたいなシトリン」という意味のようです。つまりシトリンですね。でも一概には言えませんので、そのような表記があったら、シトリンなのかトパーズなのかをしっかり確認しましょう。個人的にはシトリントパーズという呼び方は紛らわしい為、そういった記載のあるお店は避けてしまいます。
※トパーズは黄色が有名ですが、青や無色・ピンクなどもあります。
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シトリンの加熱処理
シトリンは流通しているものの殆どが、アメジストを加熱処理して色を変えたものです。天然で黄色をしている純粋なシトリンはとても希少で、滅多に見られません。つまり、元々はアメジストだったシトリンが多いんですね。どちらも水晶で、水晶は色によって名前が変わりますから、加熱処理後の黄色くなった水晶はシトリンということになります。黄色いアメジストとは言いません。アメジストは紫色の水晶のことですからね。
加熱処理をしていない天然カラーのシトリンを探すのは、とても大変です。宝石鑑別機関で加熱処理の有無を調べてもらえるのは、ルビーとサファイアだけです。ルビーとサファイアは同じコランダムという鉱物なのですが、コランダムの場合は加熱処理をするとその痕跡が見られます。それによって加熱の有無が判断できる為、分析が可能となるのです。しかしシトリンや他の宝石は加熱後にそういった痕跡が見られず、もし微細な特徴があったとしても、それを調べるのは難しいのです。
ですので基本的にコランダム以外の宝石に対する加熱処理の有無は、販売しているお店を信用することになります。天然イエローのシトリンを探す際は、良いお店を見極めることも大切です。因みに天然イエローは淡い色が多いので、もし濃色があったらとても高価になると思います。宝石は品質や希少さによる価格差が大きいんですね。
アメジストとシトリンが合体するとアメトリンになる
アメジストは紫でシトリンは黄色と言いましたが、これらの色が一つの個体の中に一緒に入っていることがあります。所謂バイカラー・パーティーカラーと呼ばれるものですね。この紫と黄色の混ざった水晶を、アメトリンと言います(アメトリンは別名・通称であり、鑑別における宝石名ではありません)。アメトリンの場合は非加熱が多いようですが、加熱処理をしたものもあります。気になる時はお店に確認しましょう。
アメトリンは色が綺麗に半分ずつになっているものや、紫と黄色が不規則に現れているものもあります。こうして色が混ざった個体の模様は千差万別で、似たものはあっても全く同じものはありません。バイカラー・パーティーカラーの宝石は、このオリジナリティがとても素敵ですね。
シトリンは元が産出の多いアメジストであることが殆どの為、透明度が高く良質なものが沢山あります。大きいサイズも多くあり、美しいものがお手頃に入手しやすい宝石です。色味も黄色・オレンジ・ゴールドイエローなど色々ありますから、お気に入りを探してみてはいかがでしょうか。
シトリンの意味(石言葉)
シトリンの意味(石言葉)を、厳選して三つご紹介します。
・繁栄
・富
・幸運
終わりに
明るく太陽のような黄色のシトリン。
少しでも興味を持って頂けたら嬉しく思います。