ちょこっと発見、宝石の話

色々な宝石をご紹介しているブログです。宝石について何かちょこっとでも発見していって頂けたら嬉しいです。

MENU

希少宝石スフェーンの輝きはダイヤモンドを上回る!煌めくスフェーンについてご紹介

こんにちは。
今回ご紹介する宝石は、スフェーンです。

 

スフェーン

 

スフェーン(Sphene)
和名 くさび石(くさびいし)
鉱物名 スフェーン
硬度 5-5.5
靭性 -
劈開 明瞭
色 黄緑、褐色など
産地 ブラジル、パキスタンマダガスカルなど

 

 

スフェーンの特徴

スフェーンは石の中で虹色が踊る、輝きの強い宝石です。名前の由来は、くさびに形が似ているところから付けられました。チタンを含有する為、チタナイト(Titanite)とも呼ばれています。

 

スフェーンの目を引くところは、何よりその輝きです。一つの宝石の中で様々な色が、細かく散って踊っています。地の色は黄緑や黄色・オレンジ系が多いのですが、個体によっては元々の色がかすむほどに、とりどりの色が煌めきます。スフェーンはこの特徴的な輝きの強さで、とても人気があります。

 

強い輝きの理由

スフェーンが強烈に輝くその理由は、スフェーンの屈折率と分散率の高さにあります。屈折率とは、空気中から宝石内部に入った光が内部で折れ曲がる、その程度を表す値です。分散率とは、光の分散の程度を示す値です。これらの値が高いほど、宝石はキラキラとよく輝きます。

 

虹色の光を放つファイアという現象がありますが、これは分散率が高い宝石に見られるものです。輝く宝石の象徴ダイヤモンドは、このファイアがとても強いことでも有名です。いつもキラキラしていますよね。そのダイヤモンドの分散率は0.044なのですが、スフェーンは何とダイヤを上回る0.051なのです。スフェーンはダイヤモンドより激しいファイアを放つんですね。その為、スフェーンは輝きが強すぎると言われてしまうこともあります。それほどに煌めく宝石はなかなかありませんから、スフェーンの人気が高いのも当然ですね。

 

スフェーンの色

スフェーンの地の色は、濃色のグリーンが最も価値の高いカラーとなっています。しかし濃いグリーンはとても希少な為、お店でよく見かけるのは次いで高級色となる濃色の黄緑です。宝石の価値としてはグリーン系が上になりますが、濃くて鮮やかなオレンジ色や、明るいイエローも人気があります。スフェーンの場合は地の色もさることながら、やはりスフェーンらしい輝きの強さがしっかりあるものが選ばれます。個体差はどうしてもありますので、スフェーンを探す時は輝きをよく見比べてみてください。

 

スフェーン

 

スフェーンの取説

スフェーンは硬度が低い為、あまりジュエリー向きではないのですが、意外とスフェーンのジュエリーは置いてあります。しかし取り扱いに注意が必要なのは変わりませんので、衝撃を与えたり、硬いものに擦れたりしないようにお気をつけください。

 

汚れが気になった時は、柔らかい布で優しく拭き取りましょう。メガネ拭きがおすすめです。拭いても汚れが取れない場合は、洗うお手入れ方法を試してみてください。

 

洗うお手入れ方法についてはこちらの記事をご覧ください

自分でできる簡単な宝石のお手入れ方法 - ちょこっと発見、宝石の話

 

スフェーンの意味(石言葉)

スフェーンの意味(石言葉)を、厳選して三つご紹介します。

 

・表現力
・真理
・強い意志

 

終わりに

その輝きの虜になるスフェーン。
少しでも興味を持って頂けたら嬉しく思います。