個性的な希少宝石コーネルピンについて
こんにちは。
今回ご紹介する宝石は、コーネルピンです。
コーネルピン(Kornerupine)
和名 コルネルプ石(こるねるぷせき)
鉱物名 コーネルピン
硬度 6.5-7
靭性 -
劈開 完全
色 緑、青、黄褐色など
産地 マダガスカル、タンザニア、スリランカなど
コーネルピンとは
コーネルピンはエメラルドのようなグリーンが美しい、希少宝石です。爽やかなブルーのコーネルピンもあります。鉱物の産出は多いのですが、宝石質のものがとても少ない為、レアストーンとなっています。
コーネルピンは1884年にグリーンランドで発見され、デンマークの地質学者アンドレアス・N・コーネルプに因んで名付けられました。宝石質のものが発見されたのは、1912年のマダガスカルです。
コーネルピンの色
宝石として目にするコーネルピンは、緑や青が殆どです。濃い黄緑や茶色もありますが、緑色が人気も価値も高くなっています。緑の場合はちょっと淡い色味であることが多く、濃く鮮やかなグリーンは稀です。しかし濃いグリーンをしたコーネルピンは、エメラルドに見間違えるほど美しいエメラルドグリーンです。コーネルピンは内包物の多い宝石で、同様にエメラルドも内包物が多いことで有名な宝石です。その為、色味がエメラルド寄りの緑色だと、見た目がエメラルドにそっくりになるんですね。
コーネルピンの特徴
コーネルピンの特徴の一つに、多色性があります。多色性とは見る方向の違いにより、色が変わって見える性質のことです。一つのコーネルピンを眺め回すと、緑や青、黄色などに色が変化します。どんな色に変わるか、どの程度変わるかは個体差があります。
この多色性というのは不思議なもので、正面から→緑、横から→黄色といった見え方だけではないようです。ある一つのルースケースに入れられた二つのコーネルピンを正面から見た時、右側は青で左側は緑に見えました。青色と緑色のコーネルピンを、一緒に入れているのだろうと思いました。しかしそのケースを180度回転させると、やっぱり右側は青で左側は緑に見えました。ケースを180度回転させたのだから、右にあった青は左側に、左にあった緑は右側にあるはずなのにです。何度回転させても右側にあるものが青で、左側にあるものが緑をしていました。
多色性とはどんな個体であれ、正面から見た時と側面から見た時の色の違いだと思っていたので、不思議で新鮮でした。原石をカットする場所によって、ああいう見え方になるのでしょうか。宝石って面白いですね。
コーネルピンには他にも特徴があり、個体によってはキャッツアイ効果があるものや、紫外線で黄色く蛍光するものがあります。キャッツアイ効果とは宝石に入った光が内包物に反射し、宝石に一条の光が現れる現象のことです。紫外線での蛍光は、ブラックライトやUVライトと呼ばれる紫外線ペンライトなどを当てると、蛍光する宝石があるのです。コーネルピンの場合は黄色い蛍光を示しますが、他の宝石の場合は別の色が現れたりします。
プリスマティンとは
コーネルピンを探していると、プリスマティン(Prismatine)という名前がセットになっていることがあります。コーネルピンの別名のように思ってしまいますが、プリスマティンはコーネルピンではなく、独立した鉱物種です。何故同一視されていることが多いのかと言うと、プリスマティンは長い間ずっと、コーネルピンの亜種だとされていたからなんですね。成分などがコーネルピンによく似ているそうです。ですが昔では分からなかった違いが分かるようになり、今はプリスマティンは独立種と定義されています。
コーネルピンの意味(石言葉)
コーネルピンの意味(石言葉)を、厳選して三つご紹介します。
・個性
・原動力
・寛容
終わりに
他にはない個性が光る希少石コーネルピン。
少しでも興味を持って頂けたら嬉しく思います。
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