隠れた色を探してみよう!謎の宝石セレンディバイトについて
こんにちは。
今回ご紹介する宝石は、セレンディバイトです。
セレンディバイト(Serendibite)
和名 -
鉱物名 セレンディバイト
硬度 6.5-7
靭性 -
劈開 なし
色 灰青、濃緑、黒など
産地 ミャンマーなど
情報が少ないセレンディバイト
セレンディバイトはとても希少な宝石です。見かけることは滅多にありません。その希少さから、2015年に世界で有名な経済紙フォーブスで、「世界で4番目に高価な宝石」と紹介されたこともあります。しかしとにかく数が少ない為、宝石そのものも情報も殆どありません。同じように希少だとされる他の宝石と比べても、情報量が極端に少ない印象です。
名前の由来
セレンディバイトの名前は、アラビア語でスリランカを意味する言葉からきています。最初に発見されたのがスリランカであったことから付けられました。スリランカでの発見は1902年です。前述の経済紙に載ったのが2015年なので、もっと最近かと思っていました。
セレンディバイトの特徴
セレンディバイトはなかなか光を透過しない濃色が多く、大抵ぱっと見は真っ黒です。光を全く通さない不透明のものと、強い光源にさらすと透明なことが分かるものがあります。一目で透明さが分かるような鮮やかな色味もあるようですが、滅多なことではお目にかかれません。そうした透明さが分かりやすい個体は青色や緑色で、スリランカ産のみのようです。しかしスリランカ産自体が殆どなく、流通するセレンディバイトの多くはミャンマー産です。
光を透かせば透明であることが分かる個体では、透かした際に茶色、オリーブ色、濃緑、グレイッシュブルーなどが見られます。単色ではなく、一つのルースの中で色が幾つか確認できるものもあります。
※ルースというのは、原石をカット・研磨したものです。宝石と聞いて思い浮かべるような、面が沢山あってキラキラしている状態が、カット・研磨済みの状態です。その状態の、リングでもペンダントでもない宝石そのものを、ルースと言います。
セレンディバイトの仲間
セレンディバイトは、エニグマタイト(エニグマ石・えにぐませき)グループに属します。このグループには他に、サファリンという宝石があります。何となく名前から察せられる通り、サファイアに似た濃い青色の宝石です。サファイアよりグレーがかった青が多く、緑がかった青もあります。セレンディバイトの分かりやすく透明な個体は、サファリンに少し似ているかもしれません。
セレンディバイトもサファリンも共通して、とても希少かつ知名度が低い宝石です。属するグループのエニグマタイトのエニグマとは、ギリシャ語で謎を意味する言葉です。謎の鉱物グループに入っているセレンディバイトなら、情報が少なくて当然かもしれません。
セレンディバイトの魅力
華やかな色味のセレンディバイトがとんでもなくレアな為、見かけるのが一見真っ黒なものばかりになってしまい、セレンディバイトはちょっと地味な印象です。しかしひとたび光を当てれば、隠れていた色がぱっと浮かび上がることもあります。そのままでは分からない色を見つけ出すのも、わくわくして楽しいと思います。
セレンディバイトの意味(石言葉)
セレンディバイトの意味(石言葉)を、厳選して三つご紹介します。
・直観力
・平静
・機運
終わりに
コレクターストーンのセレンディバイト。
少しでも興味を持って頂けたら嬉しく思います。
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